坐骨神経痛で苦しんでいる患者さんはとても多いです。
当院にも沢山来院されていますが、坐骨神経痛になる方には2つのパターンがあります。
1つ目の原因は腰
代表的なのは椎間板ヘルニア、脊柱管狭窄症です。症状はお尻からふくらはぎにかけてしびれや痛みが出るのが特徴です。
また、どちらも腰が原因ですが腰に痛みがないのも特徴です。
ではどうすれば良くなるの?
驚くことに椎間板ヘルニアと脊柱管狭窄症(せきちゅうかんきょうさくしょう)の治療はまったく違うのです。腰を揉んだり電気したり、腰を引っ張っても治りません。
椎間板ヘルニアの治療
長時間のデスクワークや前に屈む動作・中腰で重たいものを持つなどにより椎間板が後ろに飛び出し(右図)神経を圧迫します。腰の神経が圧迫されているにも関わらず、お尻や足に痛みが出るのが特徴です。不思議ですね。
椎間板ヘルニアの治療は原因となる椎間板の圧を下げ、腰を反らす体操を続けると飛び出た椎間板が元の位置に戻ります。治療期間は約1ヶ月〜3ヶ月程度となります。重度の方は医療機関をご案内する場合もあります。
ただし、日常の姿勢を改めないと症状が続くことになります。当院では、治療に加えて姿勢を保つためのコツや運動方法をアドバイスしています。治療後のセルフケアが一番重要です。
脊柱管狭窄症(せきちゅうかんきょうさくしょう)の治療
腰を反ることで脊柱管が狭くなり神経を圧迫します。脊柱管はトンネルのようなイメージで、その中に神経が通っています。狭くなると神経に当たって痛みを発症するのが分かりますよね。原因としては、骨盤が立っている(反っている)ので後ろに倒したいのですが筋肉が固まっていて倒れない人が多いです。そのため骨盤を後ろに倒れやすいようにお尻と腰の筋肉を緩めます。動きやすい状態を作ってから前に曲げる体操をおこないます。
この2つの疾患は長年の姿勢が大きく関わっていますので、すぐには改善しないものです。そのため家で行うストレッチ指導も必ずします。ほとんどの方が治療とストレッチで改善します。
2つ目の原因はお尻(梨状筋)
お尻の筋肉(梨状筋)が硬くなることにより発症します。
なぜ筋肉が硬くなるのか?
原因は2つあります。1つは長時間座ることにより梨状筋(お尻の筋肉)に長時間体重がかかることで、筋肉が硬くなり坐骨神経を圧迫します。
2つ目は姿勢です。出尻の姿勢で歩くと梨状筋が緊張しっぱなしになることにより、筋肉が硬くなり坐骨神経を圧迫します。
梨状筋の治療
梨状筋と神経が触れる際に、梨状筋が硬いと神経に触り痛みが出ます。梨状筋を柔らかくするため緩める治療を行い、「奥義、坐骨神経ストレッチ」(笑)を行います。
治療は一見シンプルですが、熟練した技術が必要になります。マッサージ、痛み止め薬、腰の牽引、カイロプラクティックとは全く異なる治療です。
お困りの方は、ご連絡ください。
これからも治療のことについて発信していきます。今までの治療とは違うなと感じて頂けたら嬉しいです。